イラストや写真で、古代ローマを楽しく学べるおすすめの本

ビジュアルで楽しく知る 古代ローマ本紹介

あなたは歴史の解説本を読んでいるとき、

  • この本に書かれている町は、実際どんな景観だったのだろう
  • この人物が使っていたお金や道具は、どんな形や色、大きさだったのだろう

と疑問に感じたことはないだろうか。

そんなあなたのために、文章だけでは伝わりにくい内容を、写真や素晴らしいイラストに描き起こしている、「ビジュアルで見て感じる」古代ローマの本たちを集めてみた。

あなたがあの時読んだ街やアイテムたちを、紹介する本たちの「ビジュアルの力」で再確認してみてはいかがだろうか。もちろん「文章だけでは読みづらい」と感じているあなたにも、自信を持っておすすめできる本たちなので、入門書としてぜひ手にとってみてほしい。

なお、この記事のなかで「内容の目安」を私が独自評価しているが、項目の内容は以下のとおり。

  • ビジュアルと文章との割合:写真やイラストが多いほど、星の数が多い
  • ボリューム:ページ数や情報量が多いと、星の数が多い
  • コストパフォーマンス:情報量に対する価格のお得感が高いと、星の数が多い

古代ローマ時代の都市の様子を、イラスト(や写真)で知りたい

地図を旅する 永遠の都ローマ物語

地図を旅する 永遠の都ローマ物語の表紙
  • 著者:ジル・シャイエ
  • 訳者:青柳 正規(監訳)、野中 夏実(翻訳)
  • 出版社:西村書店
内容の目安
ビジュアルと文章との割合
(3.5)
ボリューム
(5.0)
コストパフォーマンス
(5.0)

数ある古代ローマ時代のイラスト本で、真っ先にオススメしたいのが、「地図を旅する 永遠の都ローマ物語」。

まず一点目のオススメは、なんといっても著者のシャイエ氏が描かれた、合計8,000時間(!)にも及ぶ首都ローマの詳細な鳥瞰絵地図。紀元314年頃の都市ローマの様子が、カンバスのすべてに渡って詳細に描き込まれている様子は、ぜひご覧いただきたい。

そしてもう一つのオススメは、ほぼフルカラーで、ハードカバーという重厚な作りながら、2,800円(プラス税)というありえない低価格。著者シャイエ氏が、40年に渡る研究を、ときの皇帝に会うため密使がローマを訪れるという形で書かれた旅行記の体裁で、当時のローマの様子を解説していく内容なので、あたかもローマ時代に自分がタイムスリップしたような気分も味わえるだろう。

ちなみに、別記事でも紹介している「古代ローマ旅行ガイド」をあわせて読むと、本当に古代ローマ時代に時間旅行をした気分になるので、オススメだ。

ただし、2009年の発売にも関わらず、どうも再入荷がなさそうなので、出版元の西村書店さんは、すでに版を刷っていない可能性がある。私も図書館でしか借りたことがないので、TwitterでSunnyさんに教えていただいた復刊ドットコムというWEBサービスを使い、再販をリクエストしている。

あなたももしこの本の再販をお望みなら、投票していただければありがたい。

こんな方にオススメ
  • ローマ帝国の首都ローマが、どんな様子だったか知りたい!
  • 近々ローマ帝国に出かける予定がある!
  • 古代ローマ版「地球の歩き方」がほしい!
  • やはりローマをビジュアルで体感したい!

絵で旅する ローマ帝国時代のガリア

絵で旅する ローマ帝国時代のガリア
  • 著者:ジェラール・クーロン、ジャン=クロード・ゴルヴァン
  • 訳者:瀧本 みわ、長谷川 敬
  • 出版社:マール社
内容の目安
ビジュアルと文章との割合
(3.0)
ボリューム
(4.5)
コストパフォーマンス
(4.5)

ローマ帝国時代のフランスやドイツ西部が、どんな様子だったかを知りたいあなたに、ぜひ見てほしいのが、この「絵で旅する ローマ帝国時代のガリア」だ。

まるでドローンで撮影したかのような鳥瞰図の都市が水彩画で描かれ、見開きページで掲載されているのは、圧巻の一言。カエサルによって征服されたガリアが、ローマ帝国の統治でどのように発展したのかを、「目で見て」感じることができるだろう。

また都市に建設された公共施設や、町で暮らす人が営む生活の様子、さらに都市から一歩外れた農村や田園部、石切場のような場所まで、パートとしての紹介も充実しているので、ローマ時代を理解する資料としても、非常に良くまとまった本として、読むことができるだろう。

私の個人的なおすすめポイントは、フランス(とライン以西のドイツやベルギー、オランダ)が、イラストマップとしてまとめてあるところ。隣に現代の都市名を地図に落とし込んであるので、内部の都市イラストがどこに位置していたかを確認しながら、まさに時空を超えて旅するように読み進められるところだ。

こんな方にオススメ
  • ローマ帝国時代のフランスやドイツにタイムスリップしたい!
  • 都市だけでなく、古代ローマの人がどんな生活をしていたのか、体感してみたい!
  • 昔のフランスの資料がほしい!

鳥瞰図で見る古代都市の世界 歴史・建築・文化

鳥瞰図で見る古代都市の世界:歴史・建築・文化の表紙
  • 著者:ジャン=クロード・ゴルヴァン
  • 訳者:吉田 春美
  • 出版社:原書房
内容の目安
ビジュアルと文章との割合
(3.5)
ボリューム
(4.5)
コストパフォーマンス
(3.5)

「鳥瞰図で見る古代都市の世界」も、「絵で旅する ローマ帝国時代のガリア」とおなじ、ジャン=クロード・ゴルヴァン氏による古代都市の鳥瞰図シリーズだ。

こちらは古代ローマの都市だけではなく、地中海世界のさまざまな時代や地方の都市をピックアップし、鳥瞰図を掲載しているので、古代ローマだけではなく、幅広い歴史を知りたいのなら重宝するだろう。

とはいっても、掲載都市の半数以上は、古代ローマ時代の都市が掲載されている。ローマ時代のカルタゴをはじめ、アレキサンドリア、アンティオキアなど、ローマ帝国の大都市が、どのような様子だったのかを知りたければ、一見の価値はあるはずだ。

こんな
  • 首都ローマ、ガリア(フランス・ドイツ)だけでなく、地中海の様々な都市がどんな様子か知りたい!
  • 鳥瞰図シリーズが大好きすぎて、すべて集めないと気がすまない!
  • 古代ローマにこだわらなくても大丈夫!

古代ローマの建物の様子が知りたい

図解 古代ローマ

図解 古代ローマの表紙
  • 著者:スティーヴン・ビースティ(イラスト)、アンドルー・ソルウェー(文)
  • 訳者:松原 國師(監訳)、倉嶋 雅人(訳)
  • 出版社:東京書籍
内容の目安
ビジュアルと文章との割合
(5.0)
ボリューム
(2.0)
コストパフォーマンス
(3.0)

上記3冊が都市の様子をイラスト化しているなら、この「図解 古代ローマ」は、古代ローマの建物がどのような構造をしているのかが、断面のイラスト図とともに掲載されている本だ。

ページ数は30と、他の本にくらべて少ないものの、イラストの仔細な描写や、各パーツの詳しい解説が、ページの所狭しとぎっしり詰まっており、読み応えは充分にある。

主人公の父親と子供が、ローマで祭りの一日を過ごすという体裁で、ローマ市の各建物をめぐっているのだが、ドムスやインスラ、コロッセオや神殿といった建物はもちろん、都市機能の断面(例えば道路の様子や下水の配管、モンテ・テスタッチョ(投棄された陶片でできた人口山)まで(!)イラスト化されているのには驚かされる。

イラストが本当に細かいので、某冒険家を探すような楽しみを味わえるだろう。

こんな方にオススメ
  • 古代ローマ時代の建物や都市が、どんな構造をしていたのか知りたい!
  • というより、古代のローマ市で働く予定があるので、勉強しておきたい!
  • ローマ市を舞台に「◯◯を探せごっこ」をしてみたい!

古代ローマの別荘(ヴィラ)

古代ローマの別荘(ヴィラ)の表紙
  • 著者:ジャクリーン・モーリー(文)、ジョン・ジェイムズ(画)
  • 訳者:桐敷 真次郎
  • 出版社:三省堂
内容の目安
ビジュアルと文章との割合
(4.0)
ボリューム
(3.0)
コストパフォーマンス
(3.0)

「図解 古代ローマ」が都市の建物を解剖しているなら、「古代ローマの別荘(ヴィラ)」は、郊外にある、いわゆる「お金持ちの別荘」の様子を詳細に解説してくれる本だ。

別荘といっても、古代ローマでは時代や場所により様々な役割があったが、この本の別荘(ヴィラ)は、農地経営の拠点となっていたものを紹介している。

そのため、建物の様子はもちろんのこと、そこで暮らす人々がどのような活動をしていたのか、特に古代ローマの農地がどのように運営、管理されていたのか、また主人に使われていた奴隷がどんなことをして働いていたのかも知ることができる。

別記事で紹介した「奴隷のしつけ方」という本にも、農地で働く奴隷の様子が描かれているので、合わせて読むと理解がより深まるだろう。

また、観光地として有名な「皇帝ハドリアヌスの別荘」もイラスト付きで紹介されているので、もし訪れる機会があるなら、予習に読んでおくとより楽しめるのではないかと思う。

こんな方にオススメ
  • 古代ローマの郊外の様子が知りたい!
  • 古代ローマ時代の農業が、どんなふうに行われていたのか、興味がある!
  • 古代ローマ時代の別荘で働く人達の様子も知りたい!

古代ローマ時代に使われていたものを、写真で知りたい

「知」のビジュアル百科 古代ローマ入門

「知」のビジュアル百科 古代ローマ入門の表紙
  • 著者:サイモン・ジェイムズ
  • 訳者:阪本 浩(日本語訳監修)
  • 出版社:あすなろ書房
内容の目安
ビジュアルと文章との割合
(4.0)
ボリューム
(3.0)
コストパフォーマンス
(4.0)

「知」のビジュアル百科は、豊富な写真をフルカラーで紹介するシリーズ本で、その古代ローマ編が「「知」のビジュアル百科 古代ローマ入門」だ。

これまで紹介した本とは違い、「知」のビジュアル百科では、建物や像などのほかにも、実際に出土した考古学的遺物を写真で掲載しているので、古代の人がどんな道具を使って商売や生活をしていたのかが想像できる。

またそれぞれの写真にたいしてキャプションがついているので、その豊富な説明を読むだけでも古代ローマを知る手助けになるだろう。

この本に掲載されている写真を、私の記事でも使用しているところがあるので、参考までにご覧いただくといいだろう。

卑俗の行為とされていた古代ローマの医師と医療 古代ローマの医師と医療 ―歴史や待遇、道具や有名な医師など―
こんな方にオススメ
  • 古代ローマの人が、実際どんな道具を使っていたのか知りたい!
  • 古代ローマ時代の絵を描く参考資料がほしい!
  • 古代ローマコスプレ衣装の参考にしたい!

てのひら博物館 古代ローマ

てのひら博物館 古代ローマの表紙
  • 著者:樋脇 博敏
  • 出版社:東京美術
内容の目安
ビジュアルと文章との割合
(4.5)
ボリューム
(3.5)
コストパフォーマンス
(4.0)

「知」のビジュアル百科と同じく、写真資料が豊富に掲載されているのが、この「てのひら博物館」シリーズで、その古代ローマ編が「てのひら博物館 古代ローマ」だ。

「てのひら博物館 古代ローマ」では、道具にとどまらず、胸像、フレスコ画、建物の写真など、あらゆるものが掲載されている。にもかかわらず、14cm程度のコンパクトな正方形サイズなので、かばんの中に忍ばせて、旅のお供にすることもできるだろう。

また、この本の特長は、なんといっても2種類のアイコンで、サイズ感が直感的に分かること。人サイズ(1.8m)と手のひらサイズ(15cm)のとなりに、写真のシルエットがあるので、どんなふうに使われていたのかも想像しやすくなっている。

これ一冊で、古代ローマの歴史から文化にいたるまで、ざっと説明されているので、古代ローマの概要を知りたいあなたにも、オススメの一冊だ。

こんな方にオススメ
  • 古代ローマのコンパクトな専門本を、旅行ガイドとして携帯したい!
  • 子供が古代ローマに興味を持ったので、一緒に見て学べる本がほしい!
  • 博物館に行けないときでも、見て回る気分を味わいたい!

今回のまとめ

以上、古代ローマを「目で見て」知ることができる、イラストや写真の掲載本を紹介してみた。

大型のフルカラーで作られた本は、非常に高い印象があったが、意外と手頃な値段で手元に置くことができるものもあるので、これを機会に購入するのもいいのではないだろうか。

上記のほか、古代ローマを楽しく知るために、おすすめする本【目的別で紹介】で、古代ローマを1から楽しく学ぶ本も紹介しているので、合わせて読んでいただけると嬉しい。

この記事で紹介した本

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