ユリウス・カエサルとは ―ローマ帝国の礎を築いた男―

ローマ帝国の礎を築いた男 ユリウス・カエサル

ガイウス・ユリウス・カエサル。
英語表記ジュリアス・シーザーでもおなじみの、古代ローマ最大の英雄である。

しかしカエサルが具体的に何をしたのか、あなたは答えることができるだろうか。
ハゲ、女たらし、借金王など、数々の逸話に彩られたカエサルの生涯。

このような逸話には絶えないカエサルだが、彼はその生涯において、自分の成し遂げる目的を違えることはなかった。
いったいカエサルは、自分の命をかけて何をめざしたのだろう。

教科書では語られることのない、カエサルの生涯を追ってみよう。

ユリウス・カエサルの生涯

ユリウス・カエサルⅠ 少年時代

西の強国カルタゴや、東の大国マケドニア王国、ギリシア諸都市を下したことで、地中海世界最強国家となったローマ。
だが、急速に領土が拡大した影響で、大きな土地を持つ富裕層と、戦争に駆り出されて貧困にあえぐローマ市民の間で貧富の格差が拡大してしまう。

この問題に立ち向かったグラックス兄弟の改革は、あえなく挫折。
富裕層をバックにする元老院派と、貧困から無産市民へと身をやつした民衆派の間で、ローマ社会は激しく対立していた。

このような状況の中で、カエサル家の長男が、産声をあげる。

ユリウス・カエサルⅡ 青年時代前期

スッラの死により、ローマへ帰ることができたカエサル。
しかし若いカエサルには、これといった実績がまったくなかった。

そこでカエサルは、ある職業につくことで、ローマに自分の名を売ることを考えたのだった。

ユリウス・カエサルⅢ 青年時代中期

37歳という異例の若さで最高神祇官への当選を果たしたカエサル。
だが共和政ローマでの出世街道には程遠かった。

しかしこの頃からカエサルは、元老院派と対立していくのである。

ユリウス・カエサルⅣ 青年時代後期

胸に秘めた野望を実現させるため、ついに動き出したカエサル。
だが、今の実力では自分のプランを実現するのに不十分と考えたカエサルは、ある人物たちの力を借りることを考えたのである。

ある人物たち――ローマで並ぶもののない軍事的実績をもつポンペイウスと、経済界一の大物、クラッススだった。

ユリウス・カエサルⅤ 壮年時代 ルビコン以前

前執政官(プロコンスル)となったカエサルは、ガリア属州総督として、北イタリアと出発することが決まった。
この機会を徹底的に利用しようとするカエサルは、ガリア人とゲルマン人の問題に、積極的に介入する。

そしてそれは、全ガリアで行われる戦争の幕開けでもあった。

ユリウス・カエサルⅥ 壮年時代 対ポンペイウス

元老院最終勧告を無視し、ルビコン川を渡ったカエサル。
国法を犯して内乱を始める以上、一刻も早く収める必要があった。

では早期終結に一番いい方法はなにか。
もちろん敵の総大将がイタリア本国にいるうちに、叩くことである。

ユリウス・カエサルⅦ 壮年時代 対オリエント

エジプト側からポンペイウスの首を送られて、死を知ったカエサル。
エジプトの回答は、

「必要なものは差し上げたので、帰られたし」

であった。

だがカエサルはエジプト上陸を決める。
もちろん私的な感情で、ことを決するカエサルではなかった。

ユリウス・カエサルⅧ 壮年時代 対元老院派残党

エジプト、オリエントの問題を片付け、東方の基盤を手に入れたカエサル。
残る勢力は、北アフリカにいるポンペイウスと元老院派の残党である。

その頃首都ローマでは、カエサルの代理に指名され、統治を任されたアントニウスが失策を重ねていた。

カエサルは残党への対処の前に、ローマへと帰還する。

ユリウス・カエサルⅨ 壮年時代 ローマ大改革

4年にも渡った内乱は、ムンダの戦いで終了した。
カエサルの前から、武力で抵抗を試みる反対派は一掃されたのである。

ついにカエサルは、自らのプランを実行に移す時が来たのだ。
すなわち、共和政ローマを帝政へと移行させるという考えを。

ユリウス・カエサルの名言

カエサルの名言10選 背景や出典も紹介

「来た、見た、勝った」や「賽は投げられた」など、数々の名言を残したユリウス・カエサル。この記事ではカエサルの名言の中から10センテンスを選び出し、名言の意味はもちろん、その言葉がどういう場面で使われたのか、また出典はどこにあるのかなどを紹介する。

ユリウス・カエサルが登場する作品

ROME

プッロ(左)とヴォレヌス(右)の映像
主人公二人 プッロ(左)とヴォレヌス(右)
ドラマ「ROME」より

2005年、アメリカのケーブルテレビ局HBOとイギリス国営放送BBCが共同で製作したテレビドラマシリーズ。
総製作費200億円超、企画から撮影終了まで8年を費やす超大作で、前・後編合わせて全22話からなるストーリーは、エミー賞(アメリカのテレビ番組に贈られる賞)4部門を受賞したほどの出来栄えだ。

ユリウス・カエサルが登場するのは前編の12話で、この記事の中でいえばユリウス・カエサルⅤ ―ガリア属州総督就任からルビコン川を渡るまで―からユリウス・カエサルⅨ ―ローマ帝国への道から終身独裁官就任、暗殺まで―までのエピソードとなっている。
会戦などの描写は省略気味で、どちらかというと政治陰謀劇と愛憎劇が中心となっているが、『ガリア戦記』で記述がある人物を主人公しており、共和政末期当時のローマ社会にあった様々な時代背景が描かれているので、ぜひ観ていただきたい作品だ。

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もし作品の見どころが知りたいなら、ROME ―古代ローマを舞台にしたHBO製作の本格的歴史ドラマ―もご参考いただければと思う。

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